縁寿は、ビルの屋上で直前の回想をしました。
あれはいつだったか。八城十八と名乗る偽書作家が、絵羽の日記を持っていてそれを公表するというのです。その日記は今、自分の手元にある。嘘だとは分かっているものの、八城十八という人物は、縁寿から見てもかなり六軒島事件の真相に近い偽書を世に送り出しています。しかも八城は当日、公表しないと態度を翻したのです。
これは何を意味するのだろう?何か自分へのメッセージなのだろうか。そもそもその発表があったからこそ、私は絵羽叔母さんの病室からこれを発見したんじゃないか。そしてあんたが「私が保証します。日記には真実が記されています」とコメントしたから私はこんなに苦しんでいるんじゃないか。縁寿のこの葛藤が、EP8です。
原文→ 八城十八が絵羽の日記を発表、撤回、というニュース
ゲームマスター→ ベルン(縁寿)
対戦相手→ 縁寿
ゲーム盤→ ↴
メタ世界→ 事件の真実を暴こうとするベルン(縁寿)と、それを防ごうとする縁寿の心の葛藤が、あのニュースの裏にはあったんだとする縁寿の解釈を記した物語
観測者→ フェザリーヌ
前半部分はこうなります。
原文→ 絵羽の遺品や、戦人の遺品(自殺の直前、縁寿はそれを改めなおしたのでしょう。ハロウィンパーティーの景品などが出てきたのでしょうね)
ゲームマスター→ 縁寿の心の中の戦人
対戦相手→ 縁寿
ゲーム盤→ 縁寿がその遺品から、当時の解釈を変えようとする兄の遺志を感じた物語
メタ世界→ 兄の遺志を肯定するか否定するか悩む、縁寿の心の葛藤
観測者→ フェザリーヌ
そしてこの葛藤の末、真実に押しつぶされると自殺し、真実を自分の解釈で変えられると気づくと自殺を考え直すのです(後者を選ぶ確率は、ラムダ曰く天文学的)。もし後者を選ぶと、縁寿は八城十八のニュースを、自身に気づかせるための行為だと解釈します。自分が真実などくだらないと決意したからこそ、八城十八は発表を取りやめたのだと関連付けるのです。それがEP8です。
実際、八城十八はなぜこのような行動をとったのでしょう。それは自分たちの(幾子と十八の)存在意義をかけた戦いが、世間を、絵羽を、縁寿を巻き込んでいたことに対する謝罪でしょう。決着はつきました(幾子の負け)。なので六軒島事件の鎮火の手助けをする義務があると感じたのでしょう。
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